
付き合い残業の対策をご紹介
職場の付き合い残業に悩んでいませんか?本記事では、不要な時間外労働を生み出す「付き合い残業」の対策や、職場全体で定時退社を進めるための具体的な取り組みを詳しくご紹介します。 社内で残業が当たり前のような光景になっていませんか。周囲に合わせてなんとなく過ごしてしまう時間外労働は、業務の効率化を妨げ、労働力の生産性を低下させるといわれています。多様な働き方が広がる現代において、慣れ合い残業や付き合い残業から抜け出せない企業が、今後発展していくことは難しいでしょう。 時間外労働に追われる社員の多くは、取引先や上司・先輩と一緒に仕事をしているため、「先に帰りにくい」「休みを取りづらい」という悩みを抱えています。こうした「付き合い仕事」をなくし、本当に優先すべき業務へ集中することこそが、これからの働き方に求められる姿勢です。付き合い残業とは?発生する主な特徴と課題
対策を講じる前に、まずは付き合い残業がどのような仕組みで発生しているのか、その定義と特徴を把握しておきましょう。
管理職が定時退社できる仕組みをつくる
付き合い残業を本気で防ぐためには、まず管理職から働き方を変えるアプローチが不可欠です。管理職が定時退社できる環境づくりから進めていきましょう。
問題は「上司より先に退社しづらい」職場の空気
付き合い残業をなくす第一歩は、管理職自身が定時で退社できる仕組みを整えることです。管理職が長時間労働を続けていると、部下も引きずられて長時間労働になりやすい傾向があります。 いくら社内で残業削減などを呼びかけても、管理職が残業を続ける状況が変わらなければ、定時退社を浸透させることは困難です。「上司より先に退社しづらい」という心理的な圧力が、社員一人ひとりを縛ってしまうからです。定時退社日や促進月間などのルールを制定する
社内全体の業務改善を目指すには、働く仕組みそのものを変革していく必要があります。組織の中で各自の意識や主体性に訴えることには限界があり、それは管理職であっても同じです。 トップから「率先して定時退社するように」と指導を受けたとしても、実際の現場では心理的に実行しづらい場面が少なくありません。そこで、管理職が強制的に退社できるルールをつくります。管理職を対象に定時退社日や退社月間などを設けることで、残業時間の削減をトップダウンで定着させていきましょう。仕事を手分けして「若手に任せる社風」を目指す
業務量の多さから、残業せざるを得ない管理職の現状もあるでしょう。一人で抱え込まず、本人しか対応できない仕事以外は同僚や部下に振っていく体制をつくることが重要です。これは若手社員の育成にもつながります。 また、他の社員やパートによるシフト制の活用も検討したい対策です。管理職の業務を交代制にし、出勤時間を遅らせて出社する「遅番担当」を設けて運用することも有効な手段となります。いきなり社員の残業を100%なくすことは難しいかもしれません。しかし、管理職も含めてそれぞれの長時間労働をバランスよく改善していくことが、段階的であってもワーク・ライフ・バランスの実現につながります。
残業管理の徹底で業務効率を高める
ダラダラとした残業を防ぐには、時間外労働を適切な管理下に置くルール作りが効果的です。具体的な残業管理の導入アプローチを見ていきましょう。
残業ルールを事前申請制にして基準を明確にする
残業を行う際は管理職へ事前に申請し、承認を得なければならないというルールを設けることで、社員の長時間労働の削減につなげます。時間外労働の実施が社員各自の判断に任されている場合、付き合い仕事が常態化する傾向があるためです。 残業が続くと社員の心身への負担が増え、結果的に労働生産性の低下を招きます。業務の効率化を進めるためにも、適正な残業管理を整えることが欠かせません。残業申請時にチェックすべき2つのポイント
申請内容で重視すべきポイントは、次の2点です。 管理職はこれらの申請内容を確認し、部下の業務が当日に実施されなければならないかどうかを適切に判断します。そして、どうしても必要であると認めた時間に限り、承認を出します。フレックスタイム制でも労働時間を可視化する
フレックスタイム制を導入している場合は、時間外労働が可視化されにくいため、タイムカードやIDカード等によって社員の出退勤時刻を客観的に把握できる仕組みを構築することが望ましいでしょう。 勤務時間の申請内容と実際の出退勤記録を照らし合わせ、不一致があれば社員本人や上司に理由を確認するようにします。また、時間外労働を前提にした業務計画とならないよう、立案や進捗管理でのチェックを義務付けることも大切です。残業申請のルールを適用する際は、この規則の目的が単なる人件費の削減ではなく、不必要な時間外労働をなくして働きやすい環境を作るための手続きであるという本旨を社内に周知させましょう。
社内での啓蒙・啓発活動を実践する
定時退社を促進するための取り組みには、セミナーや研修会、メール通知などさまざまな方法がありますが、啓発ポスターも工夫次第で有効なツールになります。 ただし、単に定時退社を呼びかけるだけのポスターでは実効性は望めません。半期に一回、定時退社をポスター掲示により周知しているものの、実際の効果は疑わしいという結果報告もあります。休むこと・効率化が生産性向上につながるとアピール
ポスターには、会社のトップや各部署、事業所で定めた定時退社の目標値など、具体的な目標を記載してみてください。数値が明記されることで、定時退社に対する社員の意識も高まります。 「残業をしない=仕事をしない」ではありません。仕事のムダや付き合い残業を見直すことは、結果として業務改善につながり、生産性の向上を促すからです。 また、トップの署名を入れることも一案です。自筆あるいは捺印であれば、より説得力のあるポスターとなり、定時退社のメッセージが建前ではないことも伝わります。 「仕事休もっ化計画」ロゴマークのダウンロードはこちらから (厚生労働省 年次有給休暇取得促進特設サイト)付き合い残業対策に関するよくある質問
Q
付き合い残業とは具体的にどのような行動ですか?
A
会社や上司からの直接的な残業指示がないにもかかわらず、残業している上司や同僚に気兼ね・遠慮をして自発的に残ってしまう時間外労働のことです。
Q
職場で付き合い残業を減らすために効果的な対策は何ですか?
A
管理職自身の定時退社や定時退社日の設定、仕事を若手へ手分けする仕組み作り、残業の事前申請制度の導入などが効果的です。
Q
残業の事前申請制度ではどのような点を確認すべきですか?
A
「業務内容と残業が必要な理由」および「残業予定時間」の2点を確認し、当日に実施が必要不可欠な業務に限って承認することがポイントです。
おわりに:仕組みを変えて付き合い残業を解消しよう
近年では、定時で退社する主人公を描いたマンガやドラマが話題となりました。「付き合い仕事」をなくす取組は、社員のワーク・ライフ・バランスを改善するだけでなく、会社自体の生産性向上にもつながるグローバルスタンダードといえます。 それでも「付き合い残業」が問題となっているのは、目上の人を気にしてしまう縦型社会の風土と、周りに合わせてしまう同調圧力が日本企業に根深く存在しているからでしょう。この病巣を払拭するには、個人の意識改善を促す以上に、働き方の仕組みそのものから変えていく必要があるのです。この記事のまとめ
・付き合い残業対策の基本は「管理職の定時退社」と「残業事前申請ルール」の導入
・個人の配慮に頼らず、組織の仕組みから変えることで職場全体の同調圧力を解消できる




