スキルアップにフレームワークを使用!知的生産力を向上させる方法!

社会人のスキルアップ

はじめに 〜フレームワークでスキルを高めよう〜

本記事では自分のスキルアップに役立つフレームワークを紹介します。

改善すべき業務を見極めたり、課題を発見したりというビジネスで必要なスキルは、簡単には身につきません。ある程度の経験が必要であったり、もしくは天性のセンスも求められるかもしれません。

しかし、でもフレームワークを用いれば、少なくとも頭の中だけで考えるよりは、知的生産力がアップするのでビジネスのスキルアップにつながります。

今回は、特に知的生産力を必要とする「業務改善」、「思考」、「課題発見」、「マーケティング」の4ジャンルで活用できるフレームワークを紹介します。

スキルアップしてデキる人になりたい方は、ぜひ参考にしてください。

スキルアップがはかどる業務改善系フレームワーク

バリューチェーン

バリューチェーンを直訳すると「付加価値連鎖」。一連の事業プロセスを機能ごとに分割し、どの段階でどれだけの価値を付加できているのかを分析します。事業全体で収益が上がった場合にどのプロセスが貢献しているのか、または、事業全体で収益が下がっている場合にどのプロセスに問題があるのか。そのような各工程の強み・弱みを分析する際に役立つフレームワークです。

プロセスの細分化は、業種や業態によって異なります。以下は一般的な製造販売業のバリューチェーンです。問題のある事業プロセスを把握できたら、改善策を考えます。

バリューチェーン
バリューチェーンで取り組みの流れを知る

これを自分のスキルアップにあてはめると、以下のようになります。

バリューチェーンをスキルに置き換えた
スキルを身につける前に各プロセスで必要なことを考える

スキルは身につけるだけでなく、どのように発揮するかまで考えることで生かされます。なんとなく身につけても生かせないのならば、もったいないですし、実際に身につけたスキルがどの程度役立つかもしっかり把握する必要があります。

PPMでスキルアップの効率化を図る

PPMとは、プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントの略称で、会社にとって価値のある事業、問題のある事業の見極めを行います。バリューチェーンが事業ごとのプロセスを分析するのに対し、PPMは全社視点で分析するフレームワークです。

PPMのフレームワークは以下のようになります。

プロダクトポートフォリオ
プロダクトポートフォリオでは、伸ばすべきスキルを客観的に判断する

これをスキルに当てはめると次のようになります。

PPMをスキルにあてはめる
自分が持つスキルを分析してみる

英語で上記のスキルを例えてみましょう。
●自分の強みとなるスキル・・・医学などの専門分野が理解できる、同時通訳ができる
●収入アップになるスキル・・・人に英語を教えることができる、翻訳バイトができる
●周囲と同じスキル・・・携わる仕事の英文が読解できる、作文ができる
●役立っていないスキル・・・英会話(発揮する機会がない)

自分が持つスキルを分析することで、今後、どのようなスキルを強化すべきかわかるので、学習や訓練が効率的に行うことができます。

図の矢印で示した通り、「問題児」は「花形」へ、「花形」は「金のなる木」に、「金のなる木」は「負け犬」へと変化します。常に一定の位置にとどまっているわけではないことに留意して、定期的に分析することがおすすめです。

● 細かい視点で業務改善ポイントを見極めるなら、バリューチェーンがおすすめ
● 全社的な視点で事業そのものを判断するなら、PPM

スキルアップがはかどる思考系フレームワーク

MECEで身につけるべきスキルをイメージしておく

MECE(ミッシー)とは、「漏れなく・ダブりなく」検証するためのフレームワークです。英語のMutually Exclusive Collectively Exhaustiveの頭文字から取られました。アイデアや発想を書き出す際に、無駄をなくすために意識すべきことといえるでしょう。これをスキルに置き換えると以下のようになります。

MECE
目標のスキルにはいろいろなスキルが関わる

例えば、「ライターのスキルを身につけたい」と考えるとしましょう。ライターは、文章を書くだけが仕事ではありません。顧客を見つけるスキルも必要ですし、ニーズにあった記事が書ける文章力も求められます。取材はもちろん、場合によっては、写真をとることもありますし、デザイナー(WEBも)に構成を伝えることもあるのでデザイン力なども必要です。もちろん、すべてが必要というわけではありませんが、MECE(ミッシー)のように視覚化しておくことで、取り組むべきことが明確になります。

マンダラチャートでスキルアップの関連性を見つける

マンダラチャートとは、夢や目標の達成に向けて必要な要素を整理するためのフレームワークです。3×3もしくは9×9のマスによって構成され、真ん中のマス目に「夢・目標」を記入。その周囲のマスに、達成に必要な要素を記入していきます。自分が料理人になりたいと思った時にどんな料理を自分の得意分野にするのか、また、それによってどのようなオリジナルの料理をつくることができるのか。という判断材料になります。それが、定まれば、その料理をつくるために必要なスキルも見えてきます。

以下は3×3マスの一例です。

マンダラチャート
マンダラチャートは分野ごとに分けることで特性同士の結びつきが理解しやすい

9×9にする場合は、この3×3のフレームを中心に、さらに3×3のマスを周囲に並べます。例えば、必要な料理のテクニック、調理器具など、項目のテーマを変えることで、その使い方などのひらめき、身につけるべき料理のスキルも見えてきます。

● MECEで漏れなくダブりなくアイデアを書き出す
● マンダラチャートで、目標実現に必要なことを網羅する

スキルアップがはかどる課題発見系フレームワーク

3Cで、スキルアップするための環境を絞り込む

3Cは、自社(Company)、顧客(Customer)、競合(Competitor)の3つの切り口から自社の能力を分析するフレームワークです。自社分析では売上や市場シェアなどを、顧客分析では年齢や性別、所得などを分析。競合分析では、品揃えや価格、市場シェアなどを分析します。ビジネスで最も活用されているであろうフレームワークのひとつなので、ご存知の方も多いでしょう。「自社」を「自部署・自チーム」、「顧客」を「取引先(ステークホルダー)」に置き換えると、部署や組織単位での課題発見にも役立ちます。

3C分析の注意点としては、競合分析を適当にしてしまわないことです。自社や顧客に比べて、競合に関わる情報量は少ない場合がほとんどです。そのため、つい自社や顧客の分析に注力しがちになります。そしてそれは、「顧客は自社に満足しているだろう」という誤認を招いてしまいます。実際の顧客は、「もっと良い商品がほしい」と考えているかもしれません。顧客分析をしっかりと行うと自社に不足する要素が相対的に浮かび上がります。

では、これをスキルアップに例えるとどのようになるでしょうか。スキルアップは言うまでも、自分ごとです。つまり3Cをそれぞれ自分の内部要因として分析することがポイントになります。そのためには、何かの軸を設定する必要があります。

例えば、収入アップを軸とします。そうすると、自社は現状となり、顧客は収入アップする方法であり、競合は収入アップを阻害する原因となります。

●自社(現状)・・・伸ばしたいスキルを列挙します。
英語力を身につけたい。コミュニケーション力を高めたい。落ち着いて話せるようになりたい。

●顧客(方法)・・・具体的な行動を列挙します。
学校に通う。専門書で独学する。留学する。オンライサロンへ入る。

●競合(阻害要因)・・・取り組めない原因を列挙します。
学習にかけるのは平日は2時間、休日は日曜日しか自分の時間がない。スキルアップにかけられる費用は月で1万円。自宅に勉強する空間がない。独学に自信が持てない。

上記の分析で、英語力を高めたいとしましょう。留学は、費用、時間のことからできません。専門書で勉強する方法は当てはまりますが、独学が厳しいとなります。学校も費用面で厳しいとなるとオンライサロンが対象となります。しかし、自宅で勉強できないとなるとどうすればいいのか。これが、クリアすべきポイントといえます。

例えば、ネットカフェ、レンタルスペース、図書館、オープンカフェやそれらの組み合わせなど、条件を探せば、問題をクリアする方法が見つかるのではないでしょうか。

5フォースで上司に気に入られるスキルを身につける

5フォースは、自社を取り巻く環境を分析するためのフレームワークです。3Cと同様に、自分たちを客観視して、正確な状況を分析。それを踏まえて、改善点や対策を考えていきます。また、こちらも3C同様に、「自社」を「自部署・自チーム」に置き換えることで、細かい組織単位での活用にも応用できます。

5フォースは、次の5つの要素から分析を行います。

  1. 売り手の交渉力
  2. 買い手の交渉力
  3. 業界内の競合
  4. 新規参入の脅威
  5. 代替品の脅威

なお、①の「売り手」とは、仕入先のことですが、部署やチーム単位で考える場合は「人材(もしくはメンバー)」に置き換えるとよいでしょう。業務を行う前提として必要不可欠なものであればOKです。

5フォースを上司に気に入られるスキルアップの方法に例えると次のようになります。

  1. 売り手の交渉力・・・取引先
  2. 買い手の交渉力・・・上司の上司
  3. 業界内の競合・・・あなたの上司
  4. 新規参入の脅威・・・新入社員
  5. 代替品の脅威・・・同僚
ファイブフォースを上司に置き換える
上司だけでなく、いろいろ環境分析に役立つのが5フォースだ。

上司に気に入られるスキルを客観的に見てみましょう。けっしてお世辞が上手いとか、上司と同じ趣味とか、気が合うという意味ではありません。上司に関わる環境を分析するということです。例えば、新入社員の面倒を良くみている、同僚とのチームワークを構築できているなどです。もちろん、取引先とは良好な関係を築き、上司の上長にも気を使います。

理想的な人物像といえるかもしれませんが、実際に仕事ができる人(上司に気に入られる人)は、それらを自然に行なっている人ではないでしょうか。自分にはムリだ! と安易に判断せず、それぞれの項目をさらに細分化して自分なりの行動パターンを意識すれば、身につく時がやってきます。

●3Cは自社と顧客、競合の3つから自分の能力を分析する
●3Cでは競合分析を適当にしないように注意
●5フォースは自社を取り巻く環境から、自分の現状を分析する

スキルアップがはかどるマーケティング系フレームワーク

4Pでこれから自分がすべきこと、やれることを分析

4Pは4つの切り口からマーケティング施策を考えるフレームワークです。4つの切り口は以下の通りです。

  1. 製品(Product)………品質、品揃え、デザインetc.
  2. 価格(Price)…………定価、卸値、支払い条件(決済方法)etc.
  3. 流通(Place)…………販売店、地域、流通方法etc.
  4. 仕掛け(Promotion)…広報、広告、販売促進etc.

4Pを分析する際の注意点は、全体の整合性を意識することです。仮に「製品」で「高級感あるデザイン」という施策を打ち出したのに、「価格」で「安価」としてしまうと、そこに矛盾が生じてしまい、マーケティングの方向性がぶれてしまいます。全体の整合性を加味して考えることが大切です。

さて、これを自己分析するとどうなるでしょうか。

  1. 自分(Product)………身体能力、知的能力、コミュニケーション力etc.
  2. 資産(Price)…………給料、住宅、副収入、臨時収入、貯金、投資etc.
  3. 交流(Place)…………会社、趣味、旧友etc.
  4. 行動(Promotion…仕事、趣味、旅行、SNSetc.

人は、本当はやればできるのに、何らかの理由で先延ばしにすることがあります。また、日常の習慣に埋もれてしまい、本来発揮できる、または身につけることができるのに、そのチャンスを逃していることがあります。4P分析を行うことでそれらが明らかになるのではないでしょうか。

STP分析で必要なスキルを探してみよう

STPとは、セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングのことです。

セグメンテーションとは、市場ニーズのグループ化のことです。10代男性・女性、20代男性・女性と年代と性別でわけるのは、最も単純なセグメンテーションです。

セグメンテーションで分類した市場ニーズから、自社がアプローチする対象を絞り込むのがターゲティングです。自社が提供する商品を最も高く評価してくれる層を選ぶことと考えればわかりやすいでしょう。

ポジショニングでは、顧客から見た自社商品の違いを分析します。下の図のように視覚化することで、市場において自社のチャンスはどこにあるのかを検証することにもつながります。

STP分析でチャンスを探す
STP分析でチャンスをさがす

さて、STP分析をスキルアップに生かすとすれば、身につけるべきスキルを考える、あるいは、スキルをどのように役立てるか、というポイントが浮かび上がります。

例えば、資格を狙う場合、縦軸を需要と供給、横軸を取得の難易度(合格率)とするのもいいですし、縦軸を収入、横軸をスキル獲得の費用とするのもいいでしょう。いずれにしても縦横の軸は、数値化できる項目を設定します。その中で自分にとってチャンスと考えられる分野に挑戦すればいいのです。

●4Pでは「製品」「価格」「流通」「仕掛け」の4つからマーケティング施策を考える
●4Pでマーケティング施策を考える際は全体の整合性を損なわないようにする
● STPとは市場を「グループ化」し、「対象を絞り」、「競合との差別化を図る」こと

本記事のまとめ

最後に、今回取り上げたフレームワークを一覧にまとめました。

  1. 業務改善系には ● バリューチェーン ●PPM
  2. 思考系には ●MECE ● マンダラチャート
  3. 課題発見系には ● 3C ●5フォース
  4. マーケティング系には ●4P ●STP

フレームワークを活用する際は、先入観や個人的な印象を排除するように意識しましょう。一般的なデータ分析と同様に、定量的なデータやファクトをもとに行うことが重要です。

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